こんにちは。Sripasa(@Sripasaa)です。
先日、タイ語のレッスン中に、น่า(nâa/ナー)の使い方について説明をした際、生徒さんからこんな質問をいただきました。
まずはそのやり取りをご紹介します。
例えば、
・น่ากิน(nâa kin/ナー・キン):美味しそう
・น่าไป(nâa pay/ナー・パイ):行くべき
・น่ากลัว(nâa klua/ナー・クルア):恐ろしい
などがありますね。
全ての動詞や形容詞で使えるということではないのですが…
よく耳にするのはน่ากิน(nâa kin/ナー・キン)の方ですが…
タイの友人に聞いてみますね。
こういったやり取りがありまして、タイの友人2名に質問して教えてもらいました。
結論から言うと、น่ากิน(nâa kin/ナー・キン)の代わりにน่าอร่อย(nâa ʔarɔ̀y/ナー・アロイ)と言っても間違いではないようですが、厳密に言うと若干ニュアンスが異なる模様。
「模様」と濁したのは、2名の内、1名からは、น่ากิน(nâa kin/ナー・キン)=น่าอร่อย(nâa ʔarɔ̀y/ナー・アロイ)と回答があったからです。
ただ、もう1名の友人からは、個人的な意見と前置きした上で、
น่ากิน(nâa kin/ナー・キン)とน่าอร่อย(nâa ʔarɔ̀y/ナー・アロイ)で微妙に受け取るニュアンスが変わる
とコメントをもらいましたので、今回はそちらの内容を見ていきたいと思います。
น่ากิน(nâa kin/ナー・キン)とน่าอร่อย(nâa ʔarɔ̀y/ナー・アロイ)のニュアンスの違い

น่ากิน(nâa kin/ナー・キン)は、心から「美味しそう」「食べたい」と思っている時に使う。
一方น่าอร่อย(nâa ʔarɔ̀y/ナー・アロイ)は、少し距離感があり形式的にその料理を褒める時や、本当は食べたいと思っていなくても表面的に「美味しそう」って言わないといけない時に使います。
2名にしか聞いていないので、一般的にどの程度ニュアンスが異なるかはわかりませんが、こう感じるタイ人もいるようなので、น่าอร่อย(nâa ʔarɔ̀y/ナー・アロイ)自体が間違いではないとは言え、น่ากิน(nâa kin/ナー・キン)の代わりにน่าอร่อย(nâa ʔarɔ̀y/ナー・アロイ)を使うのは若干リスクがありそうですね。
ちなみに、どちらも口語で、丁寧に言いたい時は、น่าทาน(nâa thaan/ナー・ターン)→น่ารับประทาน(nâa ráp-prathaan/ナー・ラッププラターン)を使うようです。
これは動詞の違いと同じですね。
ブログに寄せてくださったコメント
こちらの記事をアップした後でコメントをいただきましたので、追記させていただきます。
私もタイ人のお友達1名に聞いてみました。
そのお友達曰く、น่ากิน(nâa kin/ナー・キン)とน่าอร่อย(nâa ʔarɔ̀y)は、ほとんど同じ。ただ、若干ニュアンスが異なり、น่าอร่อย(nâa ʔarɔ̀y)は本当は食べたいと思っていないけれど、表面的に「おいしそう」と言うときにも使う、とのこと。
さらに、食べ物の写真(イメージ)を目の前にした際はน่าอร่อย(nâa ʔarɔ̀y/ナー・アロイ)の方を使うことが多い(実際に食べることはできないため)。
また、若干น่าอร่อย(nâa ʔarɔ̀y/ナー・アロイ)の方が丁寧な言い方のような気がするとも話していました。
この辺の感覚は、なんとなく日本語の「食べたい」と「美味しそう」のニュアンスに近いのかなーという気がします。
大変有益なコメントをありがとうございます。
まとめ
最初の生徒さんからの質問に戻ります。
これに対する答えとしては、以下の通り整理したいと思います。
น่ากิน(nâa kin/ナー・キン)とน่าอร่อย(nâa ʔarɔ̀y/ナー・アロイ)は、意味はほとんど同じだが、ニュアンスが若干異なる。
・น่ากิน(nâa kin/ナー・キン)【口語】
:心から「美味しそう」「食べたい」と思っている時
・น่าอร่อย(nâa ʔarɔ̀y/ナー・アロイ)【口語】
:少し距離感があり形式的にその料理を褒める時
:本当は食べたいと思っていなくても、表面的にでも「美味しそう」と言わざるをえない時
:写真へのコメントなど、自分は実際に食べられない時
【丁寧形】
・น่าทาน(nâa thaan/ナー・ターン)
↓
・น่ารับประทาน(nâa ráp-prathaan/ナー・ラッププラターン)
個人的には、深い意味を込めた「น่าอร่อย(nâa ʔarɔ̀y/ナー・アロイ)」を一度使ってみたいと思ってしまいましたが…
機会があれば是非使い分けてみて下さい。

