タイ語には、サンスクリット語やパーリ語といった、インド系言語からの借用語が沢山あります。
Sripasa
日本語に漢語が入ってきているのと同じような感じ、と説明するのが一番分かりやすいかと思います。
つまり、日常生活で使う単語の中にも、こういった借用語がたくさん出てきます。
今回は、そんな単語の中から、サンスクリット語起源で「3つの」という意味を持つ、『ไตร(trai/トライ)』という語について見ていきたいと思います。
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【タイ語/サンスクリット語】「3」を表す単語『ไตร/トライ』【数字】
<サンスクリット語>
tri-(त्रि):3
<タイ語>
ไตร-(trai/トライ):3つの
タイ語で数字の「3」を表す単語は、สาม(๓/サーム/sǎam)です。
一方、今回出てきた『ไตร(trai/トライ)』は「3つの」という意味がありますが、単独では用いず、他の単語の前につく形で使われます。
【タイ語単語】「3」を表す『ไตร/トライ』を用いた語句
『ไตร/トライ』を用いたタイ語単語3つ
- ไตรกีฬา(trai kiilaa/トライ・キラー):トライアスロン
←【ไตร(trai):3】+【กีฬา(kiilaa):スポーツ】
先日読んでいた文章に出てきたのですが、単語を見ただけではトライアスロンだとは気がつかず、調べて分かりました。 - ไตรมาส(trai mâat/トライ・マート):四半期
←【ไตร(tray):3】+【มาส(mâat):月】
※มาส(mâat)
:サンスクリット語のmaasa(मास):「月(monthの方)」が語源 - ไตรภาค(trai phâak/トライパーク):三部作
※映画の三部作:หนังไตรภาค(nǎŋ trai phâak/ナン・トライパーク)
ไตร(tray/トライ)がつく単語は他にもあるようですが、基本的には仏教系の単語のようです。
日本語にもある、「トライ/tri」を用いた単語
先程挙げた「トライアスロン」のように、日本語の中にも、3の意味を持つ「トライ/tri」が外来語として入ってきていますよね。
例えば、
・トライアスロン(triathlon)
・トライアングル(triangle)
・トライリンガル(トリリンガル/trilingual):三言語話者
など…。
他にもありそうですね。
さいごに
この記事では、
・『ไตร(trai/トライ)』が3の意味を持つこと
・単独では用いないこと(他の語句の前につく)
・基本的には仏教系の単語に使われるが、それ以外として
「トライアスロン」
「四半期」
「三部作」
といった表現に、『ไตร(trai/トライ)』が使われること
を見てきました。
語源を知ることで、単語量を増やせるといいですよね。