日本を訪れるタイの方の多くが買って帰るものとして欠かせないのが、化粧品です。
本記事では、化粧品や肌に関するタイ語での言い方と、タイの化粧品市場について見ていきます。
具体的には、以下の点についてまとめています。
- 化粧品・肌に関するタイ語での言い方
- タイの美容事業の規模と推移
(2012年~2017年) - タイの化粧品市場の内訳
(コスメカテゴリ別)(2017年) - 日本の化粧品市場とタイの化粧品市場を比較・考察
- タイ人の化粧品への関心度合い
では、はじめます。
化粧品・肌の状態のタイ語での言い方

化粧品のタイ語一覧
コスメ カテゴリ | タイ語 (参考:タイ語読み) |
---|---|
化粧品 | เครื่องสำอาง (クルアン・サムアーン) |
チーク | บลัชออน (ブラッ・オーン) |
チーク (クリーム状) | บลัชออนเนื้อครีม (ブラッ・オーン・ヌア・クリーム) |
パウダー | แป้งพัฟ (ペーン・パッ) แป้ง (ペーン) |
パウダーファンデーション | แป้งผสมรองพื้น (ペーン・パッ・ローン・プーン) |
ファンデーション | รองพื้น (ローン・プーン) |
リキッドファンデ | รองพื้นสูตรลิควิด (ローン・プーン・スー・リクイッ) รองพื้นสูตรน้ำ (ローン・プーン・スー・ナーム) |
クリームファンデ | ครีมรองพื้น (クリーム・ローン・プーン) |
クッションファンデ | รองพื้นคุชชั่น (ローン・プーン・クッシャン) |
スティックファンデーション | รองพื้นแบบแท่ง (ローン・プーン・ベープ・テン) |
フェイシャルクリーム | ครีมทาหน้า (クリーム・ター・ナー) |
口紅 | ลิปสติก (リッスティッ) |
リップクリーム | ลิปบาร์ม (リッバーム) |
アイシャドウ | อายแชโดว์ (アーイシェドー) |
マスカラ | มาสคาร่า (マースカーラー) |
アイライナー | อายไลเนอร์ (アーイライナー) |
つけまつ毛 | ขนตาปลอม (コンター・プローム) |
アイブロウ | ดินสอเขียนคิ้ว (ディンソー・キアン・キウ) |
カラコン | คอนแทคเลนส์แฟชัน (コーンテークレン・ファシャン) |
(拭き取り)化粧水 | โทนเนอร์ (トーナー) |
ローション 化粧水 | โลชั่น (ローシャン) |
フェイシャルクリーム | ครีมบำรุงผิวหน้า (クリーム・バムルン・ピウ・ナー) |
美容液 | เซรั่มบำรุงผิว (セーラム・バムルン・ピウ) |
ホワイトニング | ไวท์เทนนิ่ง (ワイテニン) |
日焼け止めクリーム | ครีมกันแดด (クリーム・ガン・デー) |
洗顔フォーム | โฟมล้างหน้า (フォーム・ラーン・ナー) |
クレンジング | เคลนซิ่ง (ล้างหน้า) (クレーンシン(ラーン・ナー)) |
フェイスマスク (シート状) | แผ่นมาส์กหน้า (ペーン・マーク・ナー) |
メイクスポンジ | ฟองน้ำแต่งหน้า (フォーン・ナーム・テーン・ナー) |
※随時アップデートしていきます。
※タイ語の音をカタカナで表すことは難しいため、本表に記載の読み方はあくまで参考情報です。
つけまつ毛(コンター・プローム)について言及しています。
【タイ語単語】「本物ではない」を意味する2語『ティアム』と『プローム』の違い/使い方
肌の状態・肌にできるもの(ニキビやシワなど)のタイ語での言い方
続いて、肌に関するタイ語表現について見ていきます。
肌にできるもの
- ニキビ:สิว
(sǐu / シウ) - 毛穴:รูขุมขน
(ruu khǔmkhǒn / ルー ・クムコン) - 毛穴の黒ずみ:สิวเสี้ยน
(sǐu sîan / シウ・シアン)
『สิวเสี้ยน(シウ シアン)』
←【sǐu/シウ:ニキビ】+【sîan/シアン:トゲ】
※タイ日大辞典によると、
『สิวเสี้ยน(sǐu sîan/シウ シアン)』:細い針状の膿を持った小粒のニキビ』
とあります。
そこから「毛穴の黒ずみ」といった意味でも使われるようになったと理解しました。
- シミ
(日光によりできた)シミ:จุดด่างดำ
(cùt dàaŋ dam / ジュット ダーン ダム / Spots)(でシミになったもの):รอยดำจากสิว
ニキビ跡
(rɔɔy dam càak sǐu / ローイ ダム ジャーク シウ) - 肝斑:ฝ้า
(fâa / ファー / Chloasma(Melasma))
※ホルモンが影響 - ソバカス:กระ
(kr̀a / グラ / Freckles) - 目の下のクマ:รอยดำคล้ำใต้ตา
(rɔɔi dam khlám tâai taa / ローイ・ダム・クラム・ターイ・ター)
必ずしも「目の下」だけではなく、「目の周り」全体を指したい場合は、
รอยคล้ำรอบดวงตา
(rɔɔi khlám rɔ̂ɔp duaŋ taa/ ローイ・クラム・ロープ・ドゥアン・ター)
といった表現も使えます。
- くすみ:รอยหมองคล้ำ
(rɔɔi mɔ̌ɔŋ khlám / ローイ・モーン・クラム / Skin dullness)
「くすみ」についての、タイの化粧品のポスターの表現(一例)

「くすみ」については、こちらのポスターの表現を見ていきましょう。
「洗顔専科(SENKA)」の「Perfect White Clay」というクレイ洗顔料のポスターです。
ポスターに書かれているピンクの文字の部分は、このように書かれています。
วิปโฟมล้างหน้า ขจัดความหมองคล้ำ
(wíp-foom láaŋ nâa khacàt khwaam-mɔ̌ɔŋ-khlám)
泡の洗顔フォームが「くすみ」を取り除く
ここでは、
- くすみ
=ความหมองคล้ำ
(khwaam-mɔ̌ɔŋ-khlám / クワーム・モーン・クラム)
と表現されています。
肌の状態を表す表現
- シワ:ริ้วรอย
(ríu rɔɔy / リウ ローイ) - たるみ:ผิวหย่อนคล้อย
(phǐu yɔ̀ɔn khlɔ́ɔi / ピウ・ヨン・クローイ) - リフトアップ:ยกกระชับผิว
(yók kracháp phǐu / ヨック・グラチャップ・ピウ) - 目尻の小じわ:ตีนกา
(tiin kaa / ティーン ガー)※ตีนกา(ティーン ガー)の直訳
→「カラス(กา/kaa)の足(ตีน/tiin)」 - 赤ら顔:หน้าแดง
(nâa dææŋ / ナー・デーン) - 赤み肌:ผิวแดง
(phǐu dææŋ / ピウ・デーン)
タイの美容(化粧品)事業の市場規模と内訳

ここからは、タイの化粧品市場の話に写ります。
タイの美容(化粧品)事業の規模と推移(2012~2017年)
年度 | 規模 (億バーツ) | 規模 (億円) | 成長率 |
---|---|---|---|
2012 | 1,170 | 3,510 | – |
2013 | 1,250 | 3,750 | 7.3% |
2014 | 1,340 | 4,020 | 7.2% |
2015 | 1,550 | 4,650 | 7.9% |
2016 | 1,560 | 4,680 | 7.9% |
2017 | 1,680 | 5,040 | 7.8% |
2018 (予測) | 1,800 | 5,400 | 7.8% |
タイ全体の美容(化粧品)事業の規模が、継続して拡大していることがこのデータから伺えます。
出所:https://positioningmag.com/1164085
(タイ語)
มูลค่าธุรกิจความงามในไทย
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— positioningmag (@positioningmag) March 30, 2018
タイの化粧品市場のコスメカテゴリ別の内訳(2017年)
続いて、2017年のタイ化粧品市場の、コスメカテゴリ別の内訳を見ていきます。
製品 分類 | 割合 | 規模 (億バーツ) | 規模 (億円) |
---|---|---|---|
スキンケア | 47% | 787 | 2,361 |
ヘアケア | 18% | 308 | 924 |
化粧品 (メイクアップ) | 14% | 227 | 681 |
ボディ ウオッシュ | 16% | 267 | 801 |
香水 | 5% | 83 | 269 |
出所:https://positioningmag.com/1164085
(タイ語)
タイと日本の化粧品市場を比較・考察
日本の化粧品市場データ
日本の化粧品市場規模が知りたいと思い検索してみたところ、株式会社矢野経済研究所がこのような調査結果を発表されていました。
<株式会社矢野経済研究所のプレスリリースより抜粋>
2017年11月07日
化粧品市場に関する調査を実施(2017年)
~化粧品市場はインバウンド需要に加え、景気回復を背景に国内需要が増加~
データの詳細は該当ページにてご確認ください。
考察|タイと日本のコスメ市場

株式会社矢野経済研究所の調査によると、2016年の日本国内の化粧品市場規模は、2兆4,715億円と、タイの同年(1,560億バーツ(約4,680億円))と比較すると、かなりの開きが見て取れます。
一方、内訳に関して。
日本の場合、スキンケア市場が最も高い構成比(46.5%)を占めるとあります。
この点に関してはタイと傾向が似ているようですが、タイの方が63%とスキンケア市場の比率がかなり高いことが見て取れます。
(タイは、ボディウォッシュ製品(16%)をスキンケア製品(47%)に合算して算出)
日本で2番目に構成比が高いメイクアップ市場(22.2%)は、タイでは14%(第3位)とメイクアップ製品に関しては差が出ています。
日本で3番目のヘアケア市場はタイでは2番目ですが、タイの比率18%とほとんど変わらないようです。
日本とタイでは平均所得が異なるため両国の市場規模に差があるのは当たり前なのでしょうが、タイ人の美容(特に美白)に対する意識はかなり高いと感じています。
タイ人の日本の化粧品に対する関心度合い
日本の化粧品に興味をお持ちのタイの方もかなりいらっしゃいますよね。
「化粧品何使ってますか?」「おすすめの化粧品ブランドはどれですか?」
と、タイの友人・知人から聞かれることもよくあります。
おすすめの化粧品、特におすすめのスキンケア製品をタイ人から聞かれたことのある方もいらっしゃると思うのですが、予算や肌質も関係するので、正直答えに悩む質問でもありますよね。
おすすめするとなると、やはり自分自身が使ったことがあったり信頼できるもの、添加物の少ないもの(香料などの余計なものが入っていないもの)、そして値段も高過ぎず全国どこでも手に入りやすいもの、という前提で『無印良品のスキンケア製品(敏感肌向けのもの)』をよくおすすめしています。
店頭で試せるのも魅力ですし、日本国内の一部の店舗では免税手続きもしてくれます。
(実際に、タイの友人を東京・池袋店に案内した際、免税手続きをしてくれました。)
過去におすすめした方の中には、気に入ったとのことで、その後日本へ来る度に買いだめして帰る友人が何人かいます。
無印良品の乳液(敏感肌タイプ)を気に入ってくれたタイ人の友人がいます。
先日来日した際は、「家族や親戚へのお土産にする」と、10本くらいまとめ買いされていました。
無印良品(MUJI)はタイにも進出しており、乳液を含む化粧品類は購入可能なものもあるのですが、やはりどうしても価格が日本より高い(約3倍)ため、お土産にする方もいらっしゃるようです。
さいごに
本記事では、各化粧品や肌に関するタイ語での言い方と、タイでの美容事業の推移・市場の内訳について見てきました。
タイ人の美容に対する意識の高さを見ていると、タイの化粧品事業の市場規模はこれまでは拡大傾向が続いてきました。
今後の動きにも注視していきたいですね。