ブログを読んでくださっている方から、以前このような質問をいただきました。
そこで、今回の記事では、分からない単語が出てきた時の単語の調べ方と、おすすめの辞書についてまとめてみたいと思います。
では始めましょう。
【タイ語単語】分からない単語が出てきた時の対処法
- 手元にあるハードカバーの辞書を引く
私は主に『タイ日大辞典』を使っています。単語によっては、2017~2018年に出版された『プログレッシブ タイ語辞典』『パスポート初級タイ語辞典』で調べることもあります。全てではありませんが、この新しい辞書2冊で調べられる単語もあります(詳細は後述)。ジャンルによっては、会計用語辞書も使います。
- タイ⇔日のアプリの辞書を引く(※『J-Doradic』を使用)
タイ日辞書アプリ「J-Doradic」
- Google翻訳にかける。
(「日⇔タイ」でヒットしない時は「タイ⇔英」「英⇔日」でもかけてみます。固有名詞などはヒットすることもあり、意外に侮れません。) - 「知りたい単語(タイ語)+ หมายถึง(mǎay thɯ̌ŋ:意味する)」でGoogle検索をかけてみて、タイ語の情報で使えそうなものがないか探す。
- 単語が名詞の可能性が高ければ、知りたい単語(タイ語)でgoogle検索をかけてみて、画像を出してみる。
- สำนักงานราชบัณฑิตยสภา(Office of the Royal Society/タイ王立学院、旧名は「ราชบัณฑิตยสถาน/Râacha bandìtàyásàthǎan/王立学士院」)のタイ-タイ辞書(無料アプリ)で検索する(詳細は後述)。
タイ-タイ辞書アプリ(タイ王立学士院)
- ここまでやっても解決できない時は、タイ人に質問し教えてもらう。
タイ人の友人に一度質問した単語は、できるだけ整理してブログや手元の単語ノートに記録していますので、未だに自分では解決できない単語に出くわすとは言え、その頻度は若干は減ってきているかな…という印象です。
また、タイ語は英語やその他のメジャーな言語のように常に日本語訳がバシッと出てくる訳ではないので、適切な日本語がどこにも載っていなかったり、出てきた日本語が文章の内容に照らすとそぐわなかったり…ということが割とあります。
その場合は、上記の手段でタイ語の意味をしっかり理解してからですが、一番適切だと思う日本語を訳語として自分で当てはめることも必要になってきたりします。
辞書を散々調べて日本語が出てこなかったり、出てきた日本語がしっくり来ないとがっかりしてしまうのですが(加えて、散々探して見つからなかった単語が実はスペルミスだった、なんていうことも結構あります…)、最近はこれも『マイナー言語(タイ語)の醍醐味』と割り切って、前向きに捉えることにしています。
おすすめのタイ王立学院の「タイ-タイ辞書」アプリ
『สำนักงานราชบัณฑิตยสภา(Office of the Royal Society/タイ王立学院)』のタイ-タイ辞書アプリは、タイ-タイ辞書が欲しいと思っている方におすすめのアプリです。

王立学士院(ราชบัณฑิตยสถาน)
学術の振興、諸学問分野の交流促進、公的機関の学術支援を目的として、1933年に旧来の王立学士会議を改変して設置された独立機関。
(中略)
…多くの事業を展開しているが、最も著名なのは、タイ語辞典の編纂刊行である。50年に初めて発刊され、82年および99年に改訂版が出されている。この辞書に収録された語彙およびその綴りが「正しいタイ語」とみなされている。
出所:『タイ事典』pp78~79より引用(太字は著者)
このアプリ、有難いことに無料なんですよね。
私は、王立学士院発行の2554年版(西暦2011年版)のハードカバーのタイ語辞典(国語辞典)である『พจนานุกรมฉบับราชบัณฑิตยสถาน พ.ศ.๒๕๕๔』を持っているのですが(2015年に購入)、こちらと全く同じ内容がこのアプリで手に入ります。
ご覧の通り、ハードカバーは、厚みもあって非常に重いです。。。
持ち運びが難しいので、使い勝手が良いとは言いにくいのですが、このハードカバーで調べるのと同じ内容がアプリで(しかも無料で)入手できるので、かなり重宝しています。
使い方を簡単にツイートした内容を載せておきます。
【使い方(補足)】
こんな感じで、単語の一部を入れると、候補を出してくれます。
([写真]รัฐを入れると、รัฐで始まる語が出てくる)意味を調べるのはもちろんですが、スペルチェックにも使ったりしています(スペルが間違っていると検索されない仕組み)。 pic.twitter.com/PoF16WGGqr
— Sripasa (@sripasaa) March 17, 2019
このアプリの存在は、タイ人の友人から教えてもらいました。
2016年頃教えてもらったのですが、あまりの使い勝手の良さに、最初は驚きました。
という話は言わないでおきたいと思います。。。
タイ-タイ辞書をお探しの方は、情報量としてはこちらのアプリが1つあれば十分だと思います。
勿論パラパラめくって調べたい前後の単語をざっと眺めるなど、ハードカバーの良さもありますので、紙の辞書をご希望の方はタイの書店で購入可能です。
数千円(私が購入した際は750バーツでした)で購入できますので、一冊手元に置いておいても損はないかと。

ちなみにタイ日辞書のアプリは、こちらのJ-Doradicにお世話になっています。

2017~2018年に出版されたおすすめのタイ日辞書2選
![【2018年版】[タイ語]分からない単語が出てきた時の調べ方【おすすめの辞書・レビュー・比較】](https://sripasa.com/wp-content/uploads/2018/10/jisho1-e1540369072620.jpg)
私は通常『タイ日大辞典』を使用しています。
この辞書は素晴らしく、ほぼ毎日使用していて愛着もありますし、個人的に大好きな辞書なのですが、
・辞書が厚く、一つの単語を調べるのに時間がかかること
・辞書が重く持ち運びしにくいこと
・情報がやや古く、新しい単語や、新しく追加された意味が掲載されていないこと
こういった点が少しでも改善されたらなあと感じていました。
加えて、現在は絶版のため(私が購入した2012年ごろは、まだ新品が販売されていましたが)、人にお勧めしにくいことも残念に感じていました。
先日、タイ語レッスンの生徒さん(中級レベル)の一人が辞書を買う段階になったので、ちょうど良い機会と思い、私自身も以下の2冊の辞書を購入して使用してみることにしました。
『プログレッシブ タイ語辞典』(2017年3月初版)
『パスポート初級タイ語辞典』(2018年9月発行)
結論から言いますと、収録語数が違いますので、完全に『タイ日大辞典』に取って代わることは難しいのでしょうが、この新しい辞書2冊で調べられる単語が(思っていたよりも)あり、重宝しています。
どちらも、タイ文字の読み書きができる方が対象です。
『プログレッシブ タイ語辞典』『パスポート初級タイ語辞典』を3ヵ月使ってみた感想


この2つの辞書は、それぞれ良さがあります。
両方使用し始めて3ヵ月ほどの感想ですが、それぞれ以下のような特徴があると感じています。
・例文や用例、複合語、派生語などが、より多く・見やすく掲載されている。
⇒『プログレッシブ タイ語辞典』
・単語数(見出し語)がより多く掲載されている
⇒『パスポート初級タイ語辞典』
これを踏まえると、私個人の印象としては、
◆中級までの学習であれば、『プログレッシブ タイ語辞典』の方が、より見やすく調べやすいと思います。
例文や関連するフレーズも多く紹介されています。
フレーズごとに改行されていて、単語が探しやすいのがポイントが高いです。
単語ごとにスペースでしっかり区切りをつけてくれているのも、見やすくて良いなぁと。
タイ語(タイ文字)の辞書に少しずつ慣れていきたいという方には、ピッタリの辞書ではないかと思います。
◆中級から先も使うことを考えると、個人的な意見ですが『パスポート初級タイ語辞典』の方が単語数が多いので、より使えるかな、と感じています。
見出し語が1,000語ほど多いというのが、非常にポイントが高いかと。
ニュースを読むようになると語彙が求められるので、少しでもたくさんの語が掲載されている辞書を選んでおく、というのも選択肢の一つかと思います。
このようにお勧めできるかと思います。
実際は『初級の方から、中・上級の方まで幅広く使える』辞書、と捉えて良さそうだと感じています。
予めご了承下さい。




