本記事では、『若者向けタイ百科事典(สารานุกรมไทยสำหรับเยาวชน/sǎaraanúkrom thay sǎmràp yauwa-chon)』について、以下の3点を解説します。
- 電子版『若者向けタイ百科事典』の使い方
- タイ語学習者向けのおすすめの活用法
- 『若者向けタイ百科事典(コンパクト版 ※紙の書籍)』の特徴
タイトルにもある通り、本来はタイ人の若者向け(大人向けもあり)の百科事典ですが、タイ語を勉強している外国人学習者もうまく活用すれば非常に使い勝手の良い教材になるかと思います。
後ほど詳しくご紹介しますが、何より特筆すべき点としては以下が挙げられます。
- 電子版はネット環境があれば誰でもアクセス・利用が可能なこと
- (全てではないが)音声データがあること
- 音声データと、本文(≒音声のスクリプト)を組み合わせることで、リスニング教材としても使える
- テレビやドラマなどの生の音声を聞くのはまだ難しい(けど、リスニングの練習をしたい)というタイ語学習者におすすめ
- 「タイ百科事典」のため内容は多岐に渡り、自分の興味のある分野を選んで聞くことができる
では、はじめます。
電子版「若者向けタイ百科事典」の見方と使い方
電子版「若者向けタイ百科事典」は、以下のURLからアクセスできます。
以下のトップページが出てきたら、少し下へスクロールします。
すると、下の画面(ピンクの丸で囲んだエリア)が出てきます。
こちらから、若者向けタイ百科事典(E-Book/電子版)へアクセスができます。
タイ文字で数字が並んでいるのは「巻数」で(2021年4月4日時点で1巻から40巻まであり)、巻数をクリックすると該当する巻内のテーマ(のタイトル)が青字で下に現れます。
(詳しくは以下の画像を参照)。
今回は、第5巻の中からテーマ「ผัก/phàk(野菜)」を選んでみましたので、そのケースを例に解説していきます。
上の画面の青字「ผัก/phàk(野菜)※一番左にあります」をクリックすると、下の画面へ進みます。
この電子(ウェブ)版のタイ百科事典は、大きく3つのレベルに分かれています。
- 【สำหรับเด็กเล็ก】
難易度低め
(8〜11歳向け) - 【สำหรับเด็กระดับกลาง】
難易度中くらい
(12〜14歳向け) - 【สำหรับเด็กระดับโตและบุคคลทั่วไป】
難易度高め
(中高生〜大人向け)
※カッコ内の対象年齢は公式サイト内の別ページの説明を元に追記したものです
①が一番簡単で、②・③と進むにつれて難易度も上がります。
①をクリックすると、下の画面が出てきます。
本文(ベージュで色付けされたエリア)が出てきます。
ここでぜひ注目したいのが、上の画像内のピンクの丸で囲んだ部分です。
ここの再生ボタン(▶︎のマーク)を押すと音声が流れるのですが、この音声は下に載っている本文の音声になっています。
つまり、ここに書かれている文章は文書としての役割に加え、スクリプト(音声原稿)としての役割も担ってくれています。
画像右上のピンクの丸部分(บันทึกเสียง)をクリックすると、音声データをダウンロードすることもできます(MP3形式)。
- 話し手によっては、本文に書かれていることと実際に話している文章に若干の齟齬があるケースがありました。
- ①よりも難易度が高い、高学年〜大人向けの②・③には音声データはついていません。
- ただし、①のレベルであっても、テーマによっては音声データが用意されていない場合があります。
続いて、①よりも難易度が高めの②を見てみます。
こちらは文章がメインです。文字が小さくなって文章量も多くなります。
書いてある内容の難易度も上がります。
レベル③については、ここでの紹介は割愛させてください。
(タイ語上級者向けになります)
続いて、私が考える電子版「若者向けタイ百科事典」のタイ語学習教材としてのおすすめの使い方をご紹介します。
ウェブ版「若者向けタイ百科事典」のタイ語学習教材としてのおすすめの使い方
タイ語学習者の方におすすめしたい使い方は、リスニングの教材として使う方法です。
難易度が一番低めの①(สำหรับเด็กเล็ก)を選び、自身が興味のあるテーマ(で音声データのあるもの)を使って、リスニングの練習をするのがおすすめです。
注意点としては、この百科事典自体がタイ人向けのもののため、日本語訳はありません。
そのため、知らない単語が出てきた場合に、ある程度は自分で意味を調べられる(辞書等で)方でないと、今回ご紹介した電子版の百科事典を活用することは難しいように感じます。
そのため、中級以上のタイ語学習者向けの教材になるかと思います。
- 中級以上のタイ語学習者の方
若者向けタイ百科事典コンパクト版【紙の書籍】もおすすめ
以前タイ語学校に通っていた頃に、学校のテキストとは別に自分で読み進められそうな本を先生に聞いたところ、おすすめしてもらったのが、『若者向けタイ百科事典(コンパクト版)(*)』でした。
(*)タイ語での名称は『สารานุกรมไทยสำหรับเยาวชนฯ ฉบับเสริมการเรียนรู้』
持ち運びしやすいように簡潔にまとめられており、基本カラーで写真や挿絵も多く、パラパラとページをめくって絵を追うだけでも楽しくなるような一冊です。
また、手に取りやすいようにと価格も80バーツ(*)と入手しやすいのも魅力です。
(*)著者自身が実際に購入した第3巻の値段です(約260円)。価格は購入時点のもので、現在は変更されている可能性があります。
タイにお住まいの方でしたら、在庫があればお近くの本屋で購入できますので、紙媒体の『若者向けタイ百科事典』もタイ語学習教材としておすすめの一冊です。
日本などタイ国外にお住まいの方へは、先にご紹介した電子版をぜひ活用してくださいね。
この紙媒体は先にご紹介した電子版の簡略版のため、電子版とは内容(巻数や文章)が一致しません。
そのため、先にご紹介した音声データと組み合わせて使用したい場合は、こちらの紙媒体ではなく電子版の(ウェブサイトに掲載されている)文章をご利用いただいたほうが音声と文章が一致しスクリプトとして活用できるかと思います。
さいごに|タイ人向けの教材もうまく活用しよう【タイ語学習】
本記事では、タイ語学習者が『若者向けタイ百科事典/สารานุกรมไทยสำหรับเยาวชน(電子版)』を活用する方法をご紹介しました。
英語などのメジャー言語と比べると、タイ語はどうしても教材が少ない印象を受けますが、今回ご紹介したタイ百科事典のようなタイ人向けに一般公開されている情報や資料なども上手く活用して、学習につなげていきたいですよね。
特にスクリプト(原稿)のある文章&音声データは貴重なので、ぜひご活用ください。
本記事は以上になります。
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