タイ語勉強法

【タイ語学習のお悩み相談】タイ語の発音とスペルについて

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タイ語学習に関して、こういった質問をいただきました。

タイ文字が非表示になってしまったようなので、以下に全文を載せます。

はじめまして Sripasaさん バンコクにてタイ語を8ヶ月ほど勉強している者です。
ブログやツイッターを楽しく拝見させていただいております。特にタピオカの値段と店舗数の記事は今バンコクでも流行りということもあり、興味深く読ませていただきました。

最近タイ語学習の上で悩みがあります。
主に二つあるのですが、一つ目は発音です。
ม น ง の発音の違い、ก ค の違いなど、聞き分けも出来ないので正しく発音ができずに困っています。
有気音と無気音と言う違いは頭では分かっているのですが、どうしても同じ音に聴こえてしまうので、聞き分け出来る方法、発音の練習の仕方やコツなどありましたら、教えていただきたいです。
勉強を進めていき、ある程度知識は増えてきたのですが、発音が悪いためタイ人にうまく伝わらずがっかりしてしまうことが多々あります。
タイ人に発音の練習をしてもらったのですが、鼻にかかっていて違う音に聞こえると指摘されましたが、逆にどうやれば鼻にかからず発音できるのか、どうしたら良いのか分からなくなりました。
もう一つの悩みが、タイ文字の書き方やルールを学んだのですが、タイ語を音で聞いてタイ文字で自分で書くことができません。
辞書を使わずに聞いた音をそのままタイ文字で書けるようになりたいのです。 特に神奈川など日本語や英語をタイ文字にする時、なぜサラヤーオを使うのかなと不思議に思っています。 お忙しい中申し訳ありませんが、何かご指導頂ければ幸いです。 宜しくお願い致します。

こちらのご質問にお答えします。

では、はじめます。

タイ語の発音でおさえるべきポイント

最初に一般的な話をします。

タイ語の発音を考えるときのポイントは、以下の4つです。

もちろん、この4つのポイントすべてを正しく発音できれば、きれいな発音になるのですが、ネイティブではない人間にとって、"タイ語らしい"きれいな発音ができるようになるまでには時間が必要です。

タイ語には、子音・母音、声調も含め日本語にない音がたくさんありますので、できるところから、つまり自分で意識をして直していけるところから、1つずつ修正していくのが良いと考えます。

本記事では、タイ語の発音のポイントの中で、ご質問者様から話のあった「子音」と、私が重要だと考える「母音」「末子音」について見ていきます。

タイ語の発音のポイント①子音

ここでは末子音以外の子音の話をします。

タイ語の子音でネックになる音としてよく挙げられる、「有気音」と「無気音」については、『【タイ語】難しい子音の発音|「有気音・無気音」の違い・発音の仕方・ポイント』で詳しく説明していますので、こちらをご覧いただければと思います。

また、ご質問のあった、ม(m)とน(n)とง(ŋ)のそれぞれの音の出し方については、英語の発音矯正本が参考になると思います。

他の子音の音も載っていますので、どうやったら鼻にかからずに(鼻腔に空気を通さずに)音が出せるのか?ヒントが見えるかもしれません。

また、英語の「h」の音は、タイ語の有気音の「h」の音(息)を出す際に参考になると思います。

子音によりフォーカスするなら『CDBフォニックス<発音>トレーニングBOOK』、子音と母音、両方の情報がバランス良く欲しいのであれば『英語耳 発音ができるとリスニングができる』がおすすめです。

関連記事

【タイ語の発音を良くしたい!】発音矯正に使えるおすすめの英語教材と具体的な活用方法

タイ語の発音のポイント②母音

母音は、口の開け方と舌の位置に気をつけるだけで、だいぶ音が良くなります。

日本の方でたまにいらっしゃるのが、日本語の母音の音をそのままタイ語の音として発音されている方です。

例えば「ウ」。

日本語の「ウ」に似た音として、タイ語には、u(ุ)、ɨまたはɯ(ึ)、ə(เ-อะ)の3つの音があります。

この3音、ネイティブではない人にとっては似たような音に聞こえるのかもしれませんが、タイ語ではそれぞれ異なる音で、ネイティブには全く別の音に聞こえます。

そのため、きちんと区別して発音しないといけないのですが、どの音も日本語の「ウ」のような音で済ませようとしている方がいらっしゃるように感じました。

タイ語のu / ɨ(ɯ)/ ə の違い
タイ語の母音「u」「ɨ(ɯ)」「ə」
「u(ุ)」

→口をしっかりすぼめて突き出す


「ɨまたはɯ(ึ)」

→日本語の「イ」の口にして、「ウ」の音を出す


「ə(เ-อะ)」

→口を半開きにして「ア」と「ウ」の中間くらいの音を出す
(舌はどこにもつけない)


「u」「ɨ(ɯ)」「ə」それぞれの音の音声ファイルも用意しましたので、ぜひ音を再生して違いを聞き比べてみてください。
(再生ボタン(▶︎)を押すと、それぞれ2回流れます)

母音の発音の要領については、『タイ語の基礎』p11の説明がわかりやすいです。

もっと発音の矯正をしたい、という方には、先に挙げた英語発音矯正の書籍『英語耳 発音ができるとリスニングができる』もおすすめです。

タイ語の母音のうち、日本人にとって発音が難しい音がだいたい網羅されています。

タイ語の発音のポイント③末子音

末子音も、日本語で意識して発音する部分ではないため、ついつい意識を忘れてしまいがちなのですが、タイ語では非常に重要です。

こちらも、口の形と舌の位置、そして息の流れを意識するだけで、だいぶ音がよくなります。

どのように発音すれば良いか、『タイ語の基礎』p16〜18、『パスポート初級タイ語辞典』p431の中で、日本語の単語を例に挙げ説明してくれています。

その単語の例をもとに、

「その発音をすると、どういう口になるのか?」

を何度も試して、口に覚えさせるようにしましょう。



"日本人がまず意識したい"発音は「母音」と「末子音」

タイ語の発音を良くしていく上で、特に「日本人が意識すると良い(=意識すべき)発音」として私が考えるのが

母音
末子音

この2点です。

「末子音を除く子音(頭子音など)」は、音がすぐに出せるようになる方もいれば、そうでない方もいます。

「声調」は、タイ語を勉強すれば必然的に意識せざるを得ませんので、改めて意識する必要はないと考えました。

残るのが「母音」と「末子音」です。

これまでタイ語を勉強している日本の方の発音を聞いてきましたが、

母音
末子音

を普段から意識せずに発音してしまっているせいか、その発音がクセになってしまっている方が少なからずいらっしゃるように感じました。

言い換えると、「母音」と「末子音」、この2つの発音を意識するだけで、発音はかなり(良い方向に)変わると思うんですよね。

母音も末子音も、口の形(唇まわりの形+舌の位置)を正しくすれば、だいたいのケースで「あるべき音」が出ます。

末子音以外の子音は、有気音と無気音など、口の形を意識するだけでは解決しないものもあるため、音を修正していくのに時間がかかると思っています。

そのため、「タイ語の発音を良くしたい!」と考えておられる方は、まずは母音と末子音の口の形を直してみる(意識してみる)ことを強くおすすめします。

エビ(クン/กุ้ง)の発音について

お悩みの中に、「エビ(クン/กุ้ง)」を注文すると聞き返されてしまう、という話がありました。

もちろん、先に挙げた「有気音(kh)」と「無気音(k)」の発音をしっかり区別する、というのも大事なのですが、仮にこの区別がうまくできなかったとしても、

母音の「u(ุ)」の音
末子音の「ŋ(ง)」の音
声調

を意識するだけでも、音はかなり変わります。

この「エビ(クン/กุ้ง)」の単語に関しては、母音と声調の要素が比較的大きいと思っていますので、できるところから意識して直してみてください。



タイ語の発音で大事なこと:文脈やリズム

もう1つ大事な点として言いたいのは、個別の音がうまく出せなくても、(もちろん出せるように一定の努力はした上で、の話ですが)あまりそのことばかりを気にしないでほしいということです。

一般的に、人と会話をする際、単語だけで意思疎通を図るケースはまれですよね。

通常は文章で伝えます。

相手は文章そのものに加え、文脈やシチュエーションでその意味を汲み取ります。

つまり、たった1つの子音が100%正確に発音できなかったとしても、相手に通じることのほうが多いと思っています。

それは、全体の文章の構成や、文章全体のイントネーション(音の響きやリズム)のほうが大事な要素だからです。

ただし、その1音が誤解して受け取られた場合に、意味が変わる場合は要注意です。

私自身も発音に苦手意識がありましたので、先ほど挙げた母音や末子音は、口の形を意識するようにしています。

また、1音変わると単語が変わり、結果として意味が変わってしまう単語については、特に意識して話します。

音の響きやリズムも大事【多聴のすすめ】

タイ語の音に慣れることも、発音をより良くする上で重要なポイントだと思っています。

タイ語の中級以上の方には、生の音を聴くことにどんどん挑戦することをおすすめしています。

初級の方向けには、以前ご質問いただいた際にまとめたものがありますので、ご参考にしてください。

関連記事

【タイ語勉強法】初級学習者がリスニングを上達させていくためのポイント3つを詳しく解説

【ご参考まで】発音矯正コース

東京外大で、社会人向けに開講されているオープンアカデミーという講座があります。

タイ語の講座が充実しているんですよね。

初級から上級までいろいろな講座が用意されていて、大変おすすめの講座なのですが、タイ語の発音に重点を置いた講座が開講されることがあります。

東京外国語大学 オープンアカデミー
東京外国語大学 オープンアカデミー タイ語発音矯正コース(2018年夏期間)

受講された方の話によると、かなりしっかり発音を直してくれるようです。

場所が東京のため、参加できる方は限られるとは思いますが、こういった講座に参加して発音を直してもらうのも、タイミングがあえば非常にアリだと思います。

「タイ語発音矯正コース」の開講のタイミングについては、オープンアカデミーHP(https://tufsoa.jp/)をご確認ください。

また、英語の発音矯正コースに通うのも、タイミングが合うなら一つの手ですね。

子音や母音はタイ語とリンクする部分が多いですし、やはり第三者(かつ専門家)にチェックしてもらうのはとても重要です。

タイ語を音で聞いて、文字を書けるようになりたい

ご質問者様は8ヶ月ほど勉強されている方、とのことですが、音を聞いて文字を書くためにはもう少し時間が必要かもしれません。

単語量ももう少し欲しいですし、音に慣れる必要もあります。

そしてタイ語には、「s」や「kh」など同音異字が多数ありますし、タイ語に入ってきている借用語の多くを占める、インド系言語(サンスクリットやパーリ語)は、スペルが難しく、長く、音と一致していないスペルのものもあります。

レベルが上がっても、音を聞いただけで100%書き取れるようになるのは、よっぽど単語を把握している方ではない限り、難しいようにも感じます。

ですので、この件は少しずつレベルを上げていけば、自ずと書ける単語が増えていく、この積み重ねだと思います。

また、ご質問者様の話に、日本語の固有名詞のスペルの話が出てきました。

こちらは、ルールというほど厳密なものではないと理解していますが、ある一定の法則のようなものがありますので、別記事『日本の固有名詞(名前・地名)をタイ文字で表記する際のポイントと具体例|日本語50音のタイ文字一覧表あり』に纏めました。

こちらを見ていただくと、ある程度の規則性が見出せるのではないかと思います。

さいごに

タイ語は難しい言語ですよね。

文字自体の多さ、単語のスペルの複雑さ、音の難しさなど…

なので、習得には時間がかかる言語だと思います。

ですので、焦らずに、できることを少しずつ積み上げていきましょう。

ややまとまりのない回答となってしまいましたが、本記事が少しでもご質問者様のお役に立てば幸いです。

応援しております。

本記事は以上になります。ここまでお読みくださり有難うございます。